9月:平和な人には未来がある。(旧約聖書*詩編37:37)

 2学期が始まりました。子供たちがみんな元気に幼稚園に来てくれました。みんな素敵な笑顔です。夏休み中にいっぱい楽しいことがあったのでしょう。背丈も伸び、ちょっとずつお兄さん、お姉さんになっているのを感じます。

 残念ながら今年の2学期は、大きな災害のニュースと共に始まりました。大きな台風による東北、北海道での被害、イタリアでの地震の被害、彼の地の人々の苦しみを思います。祈祷書の中に「難民とその他の被災者のため」という祈りがあります。その中に「どうか、戦争、弾圧、災害などのために住まいを失った人々、離散させられた人々、また飢えと病のうちにある人々を憐れみ、その必要を満たしてください」と書かれています。今年のテーマは「平和」です。私達は、「平和」をまず「争いが止むこと」と考えます。けれども「平和」は、「みんなが幸せな世界」です。災害に苦しむ人々を助けることも、平和のための働きです。祈り、奉仕したいと思います。

 「平和」わ、現在の課題であるっだけでなく、未来にも継続さえていくものです。私達大人の使命は、今の平和だけでなく、平和な未来を子供たちのために残していくことでもあります。そのために必要なのは、私達の姿勢です。「どれだけ出来たか」と、結果だけを問うのではなく、「どうしようとしているか」という姿勢が問われます。日々の生活の中で、自分さえよければいい、としているのか、みんなの平和のために少しでも努力しているのか、改めて自分を振り返ってみたいと思います。私達は非力な者ですので、十分な結果を作り出すことは出来ません。けれども、私達が不十分であっても平和のために努めている姿は、子供たちにとって、自分のお手本になり、誇りとなり、そして未来への希望となるでしょう。

 「平和」とは、「平穏無事」という「状態」のことではなく、「みんなの幸せのために努めてゆこう」という「方向性」なのだと思います正しい方向性は、子供たちに明るい未来を与えます。