12月:『おめでとう、恵まれた方。主があなたと共におられる。』(ルカによる福音書1:28)

 クリスマス・ページェントの練習が始まりました。私は毎年、子供たちによるクリスマスの歌声を聞くと、涙が出そうになります。澄んだ声で、神様の御子の誕生を祝う歌が歌われるのを聞くと、心の中が、懐かしい思いでいっぱいになるのです。

 懐かしさの思いは、過去を思い出すことから生まれます。けれども、クリスマスの時期に現れる懐かしさは、それだけではありません。子供たちの歌う歌んは、私が子どもの頃に歌ったものもありますが、そうでないものもあるのですから。この懐かしさは、もっと深いところから出ているように思います。それは、命の根源です。

 私達の命が神様によって創られたこと、私達は神様から愛されて生を受けたことを、私達の魂が覚えていて、その魂の記憶が、クリスマスの歌声によって呼び覚まされるように思うのです。

 私達は神様に創られた者、だから私達の中には、神様の愛がいっぱい詰まっています

。私達は愛し合うことができます。私達は優しくなれます、そのことを思い起こし、感謝するのが、クリスマスの意義なのかも知れません。

 「あなたは恵まれているよ。あなたの側には、いつも神様が居てくださっているよ。おめでとう。」天使がマリアに告げた言葉は、私達にも告げられています。クリスマスの喜びを、世界中の人々と共に分かち合いたいと思います。