4月:『あなたがたに平和があるように。』(ヨハネによる福音書20:26)

 チャプレンの藤原健久です。チャプレンとは「施設付き牧師」のことです。学校や病院等の施設で宗教活動を行う牧師を指します。私は、幼稚園の礼拝や宗教教育全般に携わっています。どうぞよろしくお願いします。

 生活表では毎月、その月の主題聖句を解説しています。今月は年度初めですので、年主題聖句と共に解説いたします。

 子どもたちの成長にとって必要なのは、衣食住だけではありません。愛されることが必要不可欠です。子どもは大人からたくさん愛されて、大きく成長します。そして子どもは愛されることで、愛する人になります。自分が愛されることで、今度は他の誰かを愛する人になるのです。愛は消費されるものではなく、再生産されるものです。子どもを愛することで、愛はどんどん増えて行き、世界は平和に近づいてゆくのです。

 子どもを愛するのは大人の義務です。けれども、聖書にはこう記されています。神様の前では、大人も、愛される子どもの一人である、と。神様は私達一人ひとりを、この上なく愛してくださいます。大人も、神様に愛され、守られ、養われる、神様の子どもなのです。

 幼稚園では毎日、お礼拝の時間があります。それぞれの保育室で、また、大きな礼拝堂で、手を合わせ、目を閉じ、心を静めてお祈りします。子どもだけなく、先生も一緒にお祈りします。神様の前では、大人も子どもも、みんな一緒です。「神様に愛されている」という事実は、大人が子どもに教えるだけでなく、大人も子どもと一緒に喜び、感謝するものなのです。

 新しい1年、子どもたちと一緒に、祈り、遊び、成長してゆきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。